2022年12月30日 アメトーク年末SPにて毎年恒例の「運動神経悪い芸人」が放送された。
この企画では、毎年運動が得意でない芸人が簡単な競技にチャレンジする様子をお笑いとして映像化している。
ただし今回のサバンナ高橋は面白いだけで終わる男ではなかった。
棒高跳びにチャレンジした高橋は、最初の挑戦にて105cmの高さ(小学生の平均)にチャレンジした。
決してキレイではないフォームで棒を超えようとするも、左足がかかり棒を落としてしまう。
小学生レベルの高さを大人がクリアできずにいるさまはそれだけで面白いし、運動が得意でない子供に対して勇気を与える映像だ。
だがしかし、チャレンジ失敗をした後に、番組スタッフから高橋への「(高さを)下げますか?」という問いかけに対して、高橋は「下げないです!」と真剣なまなざしで堂々と返答した。
2度目の挑戦。
「でぇぃやぁぁぁ」と声を上げながら渾身の跳躍!両足とも105cmを超えたがお尻だけバーに当たってしまいチャレンジ失敗。惜しい。1回目は左足が引っ掛かり2回目はお尻。少しずつ成功へ近づいている。
番組スタッフから再度「(高さを)下げますか?」の提案。
「もう1回やらせて!」食らいつく高橋。スタジオの演者や客から「お~」と盛り上がる声があがった。
運動神経悪い芸人ではできないことが当たり前でむしろ面白いから良いとされる風潮がある中で、この男は成功にこだわったのだ。
全員が見守る中最後の挑戦だ。3度目の正直。
バーをまっすぐに見据えて気合のこもった助走から左足で踏切、そしてジャンプ!
渾身の跳躍は、左足がバーを微かにかすめた。マットに倒れこむ高橋、バーは若干揺れているが、、、落ちない。成功だ!!!
すごい!!105cmの高さは一般的には決して高くない高さだが、運動が苦手な人間から見るとはるかに高い壁だ、2度失敗していればさらに高く感じるのではないか。
それをこの男が成功させたのだ。
運動神経が悪くても立派な記録でなくても、一生懸命にチャレンジしてできなかったことができるようになる。それはオリンピックやワールドカップと同等レベルの感動を作り出すのだ。
このような美しい感動体験をすることができて幸せを感じた視聴者も多いのではないだろうか。
世の中にはきっとスポーツ、勉強、仕事や、人間関係でも苦手意識を持ちながらも一生懸命に戦っている人たちが大勢いるだろう。今回の高橋の挑戦は、そんな人たちに勇気と感動をもたらすチャレンジとなったのではないだろうか。
感動をありがとう。